イケア効果とは ―― 「自分で作ったから売れる」という確信が、新規事業を失敗させる理由

2022.02.19

先日、リーンスタートアップにも明るい、腕のいいエンジニアと話しました。彼はこの一年、いわゆるバイブコーディングの習得に、まるごと工数を注いできた人です。その彼が、こう言い切りました。

「顧客インタビューなんてしなくても、俺のサービスは売れますよ」

私は内心ぎょっとしました。リーンスタートアップを分かっている人ほど、その言葉は出てこないはずだからです。なぜ彼ほどの人が、そう確信してしまったのか。答えは、彼の腕でも、AIの性能でもありません。一年という時間と労力を、自分の手で注ぎ込んでしまったこと――それ自体が原因です。

人は、自分が手をかけて作ったものを、実際の価値より高く見積もってしまう。これには名前がついています。それが

イケア効果

です。

イケア効果とは?──自分が作ったものを過大評価してしまう心理

イケア効果とは、自分が手間をかけて作ったものに、本来の価値以上の評価を与えてしまう心理のことです。名前の由来は、組み立て式の家具で知られる家具量販店「IKEA(イケア)」。完成品ではなく、自分でネジを締めて組み上げる――その一手間がかかるからこそ愛着が生まれる、というビジネスモデルになぞらえて、こう呼ばれています。

2011年、ハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・ノートン、イェール大学のダニエル・モション、デューク大学のダン・アリエリーという三人の研究者が発表した概念で、行動経済学が扱う認知バイアス(人の判断に潜む偏り)のひとつに数えられます。

なぜ「自分で作ったもの」を高く感じてしまうのか

要因はおおむね二つあるとされます。ひとつは、自分で組み立てられたという事実が「自分は有能だ」という感覚を裏づけてくれること。もうひとつは、手をかけた分だけ「賢い買い物をした」という気分になれること。どちらも、出来上がった物そのものの価値ではなく、作った自分への評価が、物の値踏みに混ざり込んでしまう構造です。

この心理を、アリエリーらは実験で確かめました。参加者にイケアの箱・折り紙・レゴを組み立ててもらい、自分が作ったものと他人が作ったものに、それぞれいくら払うかを答えてもらったのです。すると参加者は、自分が折った折り紙には他人の作品の何倍もの値をつけました。出来栄えではなく、「自分が手をかけた」という一点だけで、評価が跳ね上がっていたわけです。

コンコルド効果・保有効果との違い

似た心理として、コンコルド効果(すでに注ぎ込んだ費用や労力が惜しくて引き返せなくなる、サンクコストの罠)や、保有効果(自分が持っているというだけで手放したくなくなる)があります。イケア効果はこの両者と地続きですが、核にあるのは「自分が手を動かして関与した」という一点。だからこそ、後で見るように、時間と労力を注ぎ込んだ事業ほど、作った本人には客観的に評価できなくなるのです。

イケア効果の例

身の回りには、イケア効果を利用した商品やサービスがあふれています。

古典的な例が、ホットケーキミックスです。アメリカの食品メーカーがこれを売り出したとき、水を混ぜて焼くだけの手軽なレシピでは売上が伸び悩みました。ところが「新鮮な卵を一つ加える」という一手間をレシピに足したとたん、売上が伸びたといいます。手間が増えたほうが売れた――作る側の関与を少しだけ残したことで、できあがりへの愛着が生まれたわけです。

もっとはっきり数字に出るのが、自分でぬいぐるみを組み立てる「Build A Bear Workshop」です。客は部品を選び、自分の手でテディベアを組み上げる。その自作のベアに、人は最大で40ドルもの値をつけます。一方、Amazon.comでは、完成品のテディベアが9体セットでおよそ46ドルで売られている。1体あたり5ドルほどの完成品と、自分で組み立てた1体の40ドル。品質の差ではありません。「自分が手をかけた」という一点だけで、評価額が8倍近くにふくらんでいるのです。

家庭菜園の野菜、組み立てたプラモデル、自分で編んだプレイリスト――どれも同じ構造です。そして本題はここからで、この「自分が作ったものを高く感じる」心理は、趣味の世界にとどまりません。事業を造る人にこそ、もっとも重く効いてきます。

「自分のサービスは売れる」という確信は、なぜ危ないのか

冒頭のエンジニアの確信も、イケア効果そのものです。やっかいなのは、これが新規事業の現場では「致命傷」になりうること。自分が手をかけた事業アイデアほど、作った本人には客観的に値踏みできなくなり、しかもその確信は、成功した起業家にも失敗した起業家にも等しく宿るからです。順を追って見ていきます。

そもそも、アイデアがスケールするかを見極められる人はいない

直観に反しますが、社内で絶賛された、いわゆるスジのいいアイデアがヒットすることは稀です。それどころか、極端に成功した事業に限って、アイデア誕生時はくそみそに言われています。

あくまでも私の経験則だが、Yコンビネータのデモデーでピッチするスタートアップは、3〜5年後の市場トレンドを映す鏡である。
田所雅之『御社の新規事業はなぜ失敗するのか? 企業発イノベーションの科学』光文社

田所氏のこの見解には、おおむね賛同します。だからこそ、本来はライバルであるはずのベンチャー投資会社Sequoia Capitalのような会社が、Yコンビネーターに資本を入れ、資金を運用してもらっているのです。ただしこれはあくまで結果論であり、田所氏の出身であるVC、あるいは大企業の視点からの話で、Yコンビネーター自身の意図とは、実はどこまでも反します。

YコンビネーターのCEOマイケル・サイベル氏は、スタートアップの創業者にこう語りかけています。

Yコンビネーターの使い方として間違っているのは、スジのいい事業アイデアと、そうでない事業アイデアの目利きの仕組みとして利用することだ。思いついたアイデアがスケールしそうかどうかを我々に判定させようとしても無駄である。なんとなれば、こっちもそんなものわかるわけがないから。

どうも、いいアイデアを思いついたらまずはYコンビネーターに応募してみて、通ったら創業してみよう、というなんちゃってファウンダーがいるらしいのです。そして、その根拠としてサイベル氏がしつこいくらい繰り返し語っているのが、どんな事業アイデアがスケールするか、アイデア段階でわかる人間は、創業者自身もYコンビネーターのパートナーも含めて、この地上には誰もいないということです。

「熱い想い」は、客観的には何の意味もない自己愛である

今では押しも押されもせぬ大事業に成熟した、エニグモ社の海外ファッション通販サイトNo.1「BUYMA」ですが、ローンチ当初は事業が伸び悩んだそうです。同社の創業の物語である『謎の会社、世界を変える。―エニグモの挑戦』(須田将啓・田中禎人 著/ミシマ社)に、こんなことが書いてありました。BUYMAのアイデアをもんでいた際、著者はこう考えます。

バイマのビジネスモデルに二人で惚れ込んでいたので、「それがどんな形であってもいいから、世の中に出したい」という気持ちだけだった。
(上掲書)

事業企画に関する、熱い想いです。似たような思いをもって、フィル・ナイト氏はNikeを、ハワード・シュルツ氏はStarbucksの前身となるカフェバーを創業していますから、アントレプレナーには必要な情念でしょう。しかし、事業企画に関する熱い想い=客観的には何の意味もない、暑苦しい自己愛だということを、私も含めた事業屋は絶対に忘れてはなりません。

自らのアイデアが誰が何と言おうと絶対正しい、というこの確信こそが「イケア効果」という名のバイアスであり、成功した起業家(一握り)も、めちゃくちゃ頑張ったけれど結局残念ながら失敗した起業家(大多数)も、等しく具備しているものです。

この書物の中に、シーズ段階の同社への出資を考えている会社の紹介で、堀江貴文氏にアイデアをぶつけるシーンがあります。堀江氏は圧倒的な決断の速さで「やったほうがいい」と言ってくれ、著者たちは大盛り上がりです。私はこのシーンを読んだとき、え? なんで喜ぶの???と、全くピンときませんでした。これが逆に、ホリエモンに徹底的にこき貶されたのでピボットした、というのなら、至極ごもっとも、と頷いたでしょう。直感に反しますが、およそ著名な起業家のお墨付きをもらうことほど、危ないことはないからです。

どういうことか、説明していきます。日本ではテーマパークなどの観光施設でしかお目にかからないセグウェイは、2001年12月のローンチ前の段階では、スティーブ・ジョブズ氏、ジェフ・ベゾス氏、ビル・ゲイツ氏といった著名人たちが「人間の移動形態を変える革命的な製品」と絶賛したプロダクトでした。スティーブ・ジョブズ氏と一緒にAppleを起業した、名機Apple Ⅱの技術的な生みの親スティーブ・ウォズニアック氏も同機の熱狂的なファンで、友だちと一緒に多数そろえて、セグウェイに乗ってポロをプレイしたほどです。

ベゾス氏に至っては、同機のAmazon.comでの専売契約を結んだほどのほれ込みようで、笑顔で同機に乗る、今となっては恥ずかしい写真も残っております。

その後、セグウェイは売れたでしょうか? 友人が勤務している、私たち家族の大好きなテーマパーク、ハウステンボスで、かつて一度だけ、私はセグウェイを見たことがあります。みんな、セグウェイを乗り回す自らの様子を、同行者に写メしてもらっていました。10年以上前ならともかく、いまどき家のルンバを自慢げにSNSにアップしたら、友達にドン引きされませんか? つまり、セグウェイは開発者の当初の狙いのようにロボット掃除機なみに一家に一台のレベルまで普及していないから、レアものの価値が出てしまっているのです。

セグウェイは、近年、残念ながら製造を停止してしまいました。「どんなに頭のいい起業家だって、予測を外すことくらいあるだろう」――いいえ、私が指摘したいのは、そんな話ではありません。起業家だからこそ、セグウェイの未来を見誤ったと言いたいのです。

Airbnbの創業者チェスキー氏は、世にローンチされたばかりのUberの熱心なユーザーでした(後にカラニック氏と対談し、そのあまりにアクの強いキャラにドン引きしています(笑))。先ほどのマイケル・サイベル氏は、チェスキー氏とゲビア氏をYコンビネーターに推薦した張本人であり、DropboxとTwitterのもっとも初期(最初の数百人以内)のアーリーユーザーの一人でもあります。

管理人は、これら偉大過ぎる起業家たちに比べれば吹けば飛ぶような人間ですが、その私を含めて、すべての起業家は一点で共通しています。他人の真似をしてつつがなく安定した人生を送ることに興味がなく、誰もやったことのない何かに常にチャレンジし続けることで生きがいを感じるのです。したがって、新しいサービスが出てきたら、周囲の評価に関係なく、まず自分がまっさきに飛びつきます。常人であれば、水を飲むと一滴残らず吐いてしまうので、最低でも入院を覚悟した絶不調な状態で、私のようにどうせならスタートアップのサービスを使っている救命救急病棟に行って、救命を体験してみようなどという、我ながら変態的といっていい発想をするわけがありません。

簡単に言えば、すべてのエッジの立った起業家は、必ず、Technology Adoption Life Cycleでいうところのイノベーターたち、すなわちベル曲線の端も端、たった0.25%の中にいるのです。ですので、失敗ばかりしてきた事業家にビジネスモデルを批判されたら、これは珍重すべきですが、絶賛されたら、逆に「うさんくさい、ヤバくないか、我々のアイデアは?」と思うくらいでちょうどよいのです。

では、誰の意見を珍重すればよいでしょうか。上掲書は『THE LEAN STARTUP』刊行前の2008年に上梓されているくらいですから当たり前かもしれませんが、エニグモの創業者たちは、BUYMAをローンチするまでに、まったく顧客インタビューをやっていないように見受けられます。そしてローンチしてみて最初はまったく売れず、市場を読み違えたかと臍を噛みます。そりゃあ、そうでしょう。BUYMAの創業者たちは、堀江氏のレビュー結果を歯牙にもかけず、プロダクトの本格的な開発開始前に、ひたすら顧客のもとに足を運ぶべきでした。事業企画にお墨付きを与えられるステークホルダーは、たった一人。すなわち顧客です。 BUYMAは売れたからいいじゃないか、という考え方は、結果論であり、出版バイアスでしょう。

思い込みを外す──主観でなく、客観の基準で事業アイデアを測る

では、惚れ込んでしまった自分のアイデアを、どうやって客観的に値踏みすればよいのでしょうか。ヒントは、冒頭にも登場したYコンビネーター前CEOマイケル・サイベル氏が、創業者に突きつける一言にあります。

我々は君らの事業アイデア自体はどうでもよい。その代わり、そのアイデアを市場相手に検証した結果を提出してこい。
マイケル・サイベル(Yコンビネーター前CEO)

アイデアそのものの良し悪しは誰にも判定できない。だから、判定できる材料――顧客の反応――を持ってこい、というわけです。同じ姿勢を、彼らはアイデア段階のスタートアップにも具体的な「ものさし」として課しています。

客観の基準①:Founder/Market Fit(Quincyの失敗)

Yコンビネーターは、アイデアは黙殺して、創業者を見ます。Customer/Problem Fit(その問題が本当にその顧客の中に眠っているか?)のはるか手前で、アントレプレナー/イントラプレナーが気にすべき別のFitがあります。それがFounder/Market Fitです。要は、そのアイデアを手掛けるのに、あなたはふさわしい何かを、レジリエンス以外に具備しているか? という設問です。

Quincyという、ハーバード大学のリーンスタートアップ学派とでも称すべき流派の、プロの職業婦人にオンラインで自分の体にぴったりフィットするスタイリッシュなアパレルを提供する、という野心的な試みに挑戦したスタートアップがありました。過去形で書いたのは、創業してたった半年で倒産したからです。同社の秘伝のたれ=強みは、実際に着てみなくてもリモートでぴたりとサイジングができる仕組みでした。同社は完璧なMVPをつくり、価値仮説を検証した後、最初のプロダクトラインをローンチし、それは大いに売りまくりましたが、シーズンが変わるごとにタイムリーに次のプロダクトラインを出し続けることができず、廃業しました。

リーンスタートアップメソッド的には、ほぼ完璧に起業を遂行したにもかかわらず、同社が失敗した原因の一つを、ハーバードの学生だったQuincyの創業者たち二人にアントレプレナーシップを講じ、同社に投資もしているトーマス・R・アイゼンマン教授は、こう分析しています。

業界の経験がなかったために、彼女ら創業者たちは、これらのパートナー(アパレルを実際にデザイン・製造してくれる業者)たちとの付き合いが、事前には一切なかった。
Eisenmann, Tom. Why Startups Fail. Crown.

付き合いが一切なかったがゆえに、大ブランドからの発注に比べてぽっと出のスタートアップの発注はないがしろにされ、シーズンに合わせて速いペースで変化する製品を出し続けられない――この悲惨だが、ほぼ確実に到来すると予測のついたはずの未来を、リーンスタートアップ的には優秀な二人の創業者は予測できませんでした。

このように、Founder/Market Fitは、その事業に対するモチベーション+その事業を遂行するケイパビリティ(個人の強み)がその創業者に備わっているかどうかを判断する基準です。これは、大企業のイントラプレナーにも当てはまるチェック項目だと思います。

客観の基準②:Yコンビネーターのチェックリスト(Yコンビネーターの助言で「本業」に戻ったBrex)

典型的なランチェスター戦略でフィンテックの世界をディスラプトし、2021年4月時点で$7.4Bもの圧倒的な時価総額を誇るユニコーンBrexは、創業者二人が南アメリカから渡米してYコンビネーターのバッチに参加した当時、実はVRヘッドセットという、今では原型のかけらも見当たらないプロダクトを造るつもりでした。Yコンビネーターのパートナーが、彼らの事業アイデアを下記のチェックリストにかけます。

# チェック項目 スコア 備考
1 理論的なスケーラビリティ(TAMの大きさ) その事業アイデアはどれほどスケールしそうか?(TAMがありそうか?) 1-10 Yコンビネーターのマントラ
「(多くの)人々が欲しがるものを造れ」
2 Founder/Market Fit その事業アイデアは、①そのスタートアップの創業者自身が欲しいと思い∧②世の中にそれを実現できるプレイヤーがそんなに多数いるとも思えず∧③その創業者なら高い確率で実現できそうか? 1-10 ①、②は、Yコンビネーターの創業者ポール・グレアム氏自身が設けた基準
3 実現容易性 Demo Day までの3か月に、投資家を納得させるだけの fidelity を誇るMVPが準備できそうなくらい、実現が容易か? 1-10 例えば、量子コンピュータのスコアは1
4 早期フィードバック すでに何人の顧客候補からポジティブなフィードバックが得られているか? 1-10 BUYMAは創業当時はスコアが低かった

VR製品は、ひどい点数でした。特に2、3、4は、軒並み10点満点中1点か2点という惨憺たる成績です。そこで創業者二人は、バック・オブ・ザ・ナプキンに描いたアイデアの段階でピボットを決断します。すなわち、「なかなか与信されないスタートアップの皆様に、手軽にコーポレートクレジットカードを提供します」という、現在のサービスです。その結果、チェックリストの各項目のスコアは爆上がりします。

# チェック項目 スコア
1 スケーラビリティ 10/10(全世界のすべてのスタートアップが顧客になりうる)
2 Founder/Market Fit 10/10(創業者自身がクレジットカードの調達に苦しんでいた)
3 実現容易性 3/10(金融のルールは、南米と北米・欧では大きく異なる)
4 早期フィードバック 8/10(もともと南米で同じ業態の事業を展開していた https://pagar.me/)

出典:Yコンビネータースタートアップスクール/Dalton Caldwell – All About Pivoting

この事例は、まあ、元の鞘に収まっただけといえなくもないので、それほど印象的ではありませんが、いずれにせよ、大企業における新規事業のスポンサーである上長、スタートアップにとっての投資家、あるいは意見を「お墨付き?」とやらをもらいに行った有名な起業家といった主観的な評価基準ではなく、極力客観的な基準をもって事業アイデアの良し悪しを測ろうとする態度は、おわかりいただけたと思います。

まとめ──惚れ込む前に、顧客の行動で前提を確かめる

イケア効果は、無能だから引っかかるバイアスではありません。むしろ、時間と労力を本気で注ぎ込んだ人ほど深くはまります。冒頭のエンジニアが「顧客インタビューなんていらない」と言い切ったのも、腕が悪いからではなく、一年を注ぎ込んだからこそでした。AIが開発をいくら速くしても――いや、速くなって「作った量」の手応えが増えるぶん、この罠はむしろ強くなります。

私はこのバイアスに、もう一つ別の名前をつけています。「二次元のカノジョ効果」です。自分の手で造り込んだプロトタイプが可愛くて可愛くて仕方なくなり、ついには「こんなに可愛いプロトタイプが理解できないなんて、顧客のほうが悪い」という倒錯した心理にまで陥る。出来のいいものを造りあげることができたと自信のある人ほど、ここに足を取られます。

抜け道は一つだけです。自分のアイデアに惚れ込む前に――惚れ込んでしまった後ならなおさら――自分の前提がどこで崩れるかを、顧客の行動で確かめにいくこと。お墨付きをくれる有名人でも、絶賛してくれる上司でもなく、顧客が実際にどう動くかだけが、唯一の客観的な基準です。その確かめ方を、次の記事で具体的に解説しています。

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